
宿泊!ニューヨークのエースホテル(ACE HOTEL NEW YORK)滞在体験談
今回の11泊13日のニューヨークの旅では、5つのホテルに宿泊しました。
中でも、以前からニューヨークに行ったら絶対に泊まりたいと思っていたホテルが1つだけありました。
それが、「エースホテル ニューヨーク(ACE HOTEL NEW YORK)」です。
日本のファッション誌やライフスタイル誌などにも度々取り上げられているホテルですね。
世界的にも注目されているホテルの1つで、2009年オープン当初には、「VOGUE」「TIME」「Wallpaper」といった有名雑誌が取材に押しかけて大きな話題となりました。
というわけで、僕は「今度ニューヨークに行ったら、絶対にエースホテルに泊まるぞ!」と思っていたので、今回のNYの旅では迷わず滞在先ホテルの1つとして選び、2泊することにしました。
エースホテルの歴史
エースホテルは1999年、アメリカのシアトルからスタートしました。
創業者のアレックス・カルダーウッド(Alex Calderwood)がクリエイター仲間が集まる場として28室の小さなホテルをオープンし、このホテルが成功。
その後、以下のようにどんどん店舗拡大していっています。
- 1999年:シアトル(アメリカ)【エクスペディア / ホテルズドットコム】
- 2007年:ポートランド(アメリカ)
- 2009年:パームスプリングス(アメリカ)【エクスペディア / ホテルズドットコム】
- 2009年:ニューヨーク(アメリカ)【エクスペディア / ホテルズドットコム】
- 2013年:パナマ(パナマ共和国)
- 2013年:ロンドン(イギリス)【エクスペディア / ホテルズドットコム】
- 2014年:ロサンゼルス(アメリカ)【エクスペディア / ホテルズドットコム】
アレックス・カルダーウッドはホテルオーナーとしての顔だけでなく、自らのことを「Cultural Engineers」と呼ぶ「NEVERSTOP」というクリエイティブエージェンシーや「Rudy’s Barbershop」という床屋ブランドのオーナーとしての顔も持つ人物ですが、残念ながら2013年11月15日に43歳という若さで亡くなっています。
エースホテルの特徴
エースホテルの特徴の1つに、新しくホテルを作るのではなく、古い建物をリノベートしてデザインホテルとして生まれ変わらせるというところがあります。
たとえば、ニューヨークのエースホテルは1904年に建てられた「Hotel Breslin」をリノベーションしたものです。
ロサンゼルスのエースホテルは歴史的建造物である「United Artists Building」の中にオープンしました。
古いものを大切にしているので、そのぶん利便性は奪われることもありますが、日本の利便性を追求したホテルにはないヴィンテージ感を味わうことができます。
あとは、とにかくホテルのスタッフがオシャレでカジュアルでフレンドリーです。
セレクトショップのショップ店員のようなスタッフが多く、「エースホテルで働いている」というだけでモテそうな感じです。
日本ならホテルスタッフといえば制服ですが、エースホテルは私服みたいな感じです。
僕が滞在したニューヨークのエースホテルには、スタッフに日本語をちょっと喋れる韓国人女性がいて、すごく愛嬌がよかったですね。
また、エースホテルは客室内で使われているバスローブやシャンプーなどの雑貨や備品、ホテルスタッフが着ている洋服もホテルで買うことができます。
帰国後もエースホテルでの思い出が蘇る設定になっているというわけです。
単なる宿泊施設としてのホテルではなく、「ライフスタイルを提案するホテル」という印象を持ちましたね。
エースホテル ニューヨークの地図、エースホテルがノマドエリアの人の流れを変えた
「エースホテル ニューヨーク(ACE HOTEL NEW YORK)」の住所は「20W 29TH STREET, NEW YORK CITY, NY 10001」です。
この辺りは「Nomad(ノマド)」と言われているエリアです。「Nomad」は「North of Madison Square Park」の略で、「マディソン・スクエア・パークの北にあるエリア」ということです。
ノマドエリアは元々これといったショップなどがない寂れたエリアでしたが、アレックス・カルダーウッド(Alex Calderwood)が「何もない場所を人が集まる場所にしたい」という思いを持ち、この場所に決めたそうです。
あとで紹介しますが、ロビーは宿泊客でなくても誰でも入ることができ、無料Wi-Fiを求めてノートパソコンを持ったIT系の人たちが集まります。
週末はクラブみたいになったり、ライブが行なわれたりするので、ソレ目当ての人たちがタクシーに乗って集まってきます。
エースホテルができた結果、ノマドエリアに集まる人が増え、レストランやショップやホテルも増えて人の流れが変わり、「今のニューヨークでNomad(ノマド)が最もヒップなエリア」と言う人もいるくらいのエリアに様変わりしました。
2012年4月にノマドエリアにできた「The NoMad Hotel(ノマドホテル)【エクスペディア / ホテルズドットコム】」は僕が泊まりたいホテルの1つでもあります。
外観
先ほど書いた通り、「エースホテル ニューヨーク(ACE HOTEL NEW YORK)」は1904年に建設された「Hotel Breslin(ブリスリンホテル)」をリノベートしてオープンしました。
100年以上前に建てられた12階建ての建物です。
築100年以上と言うとすごい古い建物のように感じるかもしれませんが、ニューヨークには築100年以上の建物はたくさんあります。
入口の左にはポートランド発のコーヒーショップ「Stumptown Coffee(ストンプタウンコーヒー)」、右には「PROJECT No.8」というショップが入っています。
「ストンプタウンコーヒー」は今流行のサードウェーブコーヒーなので、淹れるのに時間がかかるためか、いつも行列ができていましたね。
セレクトショップ「OPENING CEREMONY」も入っています。日本にも何店舗か入っています。
「THE BRESLIN BAR & DINING ROOM」と「JOHN DORY OYSTER BAR」の2つのレストラン&バーも入っています。
内装デザインはローマン アンド ウィリアムス
「エースホテル ニューヨーク(ACE HOTEL NEW YORK)」の内装デザインを手がけたのは、ハリウッド映画のセットに長年関わり、現在はNYを拠点に活動する「Roman and Williams Buildings and Interiors」です。
Facebook社の社員食堂も手がけたインテリア設計事務所で、彼らの仕事は1冊の本にもなっています。
マンハッタンのミッドタウンに「Viceroy New York(バーセロイ ニューヨーク)【エクスペディア / ホテルズドットコム】」というヒップなホテルがあるのですが、ここもローマン&ウィリアムスがデザインしたホテルです。
受付
エースホテル ニューヨークの受付は入口から建物に入ってすぐ右側にあります。
「EXCELSIOR」という文字が目立ちますが、「さらなる高みへ」という意味でニューヨーク州の標語のようです。
チェックイン時にはクレジットカードを登録され、メールアドレスも聞かれます。
室内のミニバーを利用したら、登録したクレジットカードに自動で課金され、メールアドレスに連絡が行くという仕組みのようです。
受付ではホテル内で提供されているアメニティやスタッフが着ている洋服やスニーカーが販売されています。
このボードにロビーで行われる今週のイベントが書いてあります。
1階のロビー
1階のロビーでは軽快な音楽が流れ、ノートブックを持った人たちが無料Wi-Fiでネット接続して、それぞれ何やらしています。
圧倒的にMacユーザーが多かったですね。
テーブルにはコンセントが付いているので、充電を気にせずにノートブックを利用できます。
このロビーは宿泊客じゃなくても利用できます。
コーヒー1杯で無料Wi-Fiが利用できるので、近所に住んでいる人や働いている人、カフェで仕事するノマドワーカーの人にも愛用されています。
そのせいか、いつも混んでいます。時間帯によっては、空いている席を探すのが難しいほどです。
ITオタクっぽい感じの常連っぽい人もいましたね。「あっ、またこの人いる。しかも、すごい長居している。」みたいな。
フロアのタイルと天井のステンドグラスは「Hotel Breslin(ブリスリンホテル)」時代に使われていたものをそのまま利用しているそうです。
古いホテルをリノベートしただけあって、太い柱にも歴史を感じますね。
ここのロビーは写真の通り、照明がうす暗いです。
というか、「エースホテル ニューヨーク(ACE HOTEL NEW YORK)」は全体的に照明暗めです。
ロビーだけでなく部屋も照明がうす暗いので、「1ヶ月くらい滞在したら目が悪くなるかもしれない・・・」と思ってしまいました。。
本をゆっくり読むのには向いていないホテルですね。
ロビーは平日は夜になるとDJが音楽を流すので、クラブのラウンジのようになります。
といっても、基本的に踊っている人は少なく、仲間と共におしゃべりを楽しんでいる人がほとんどです。
仕事帰りに仲間と立ち寄る人もいる感じでしたね。
土曜の夜はさらにクラブみたいになって、コンセントが付いているテーブルにノートブックをつないで仕事することは不可能ですね。そのくらい、人でいっぱいになります。
つまり、エースホテルのロビーは宿泊客だけでなく、ニューヨーカーの遊びの場にもなっているということです。
ニューヨーカーのリアルなプライベートな姿を見られるという意味では貴重だと思いますし、現地のニューヨーカーと観光客がさりげなく交じり合える場所にもなっています。
日曜はライブが行なわれます。
僕が滞在した時は、すっごい個性的な音楽を演奏する人たちのライブでした。
普段まず聞かないような音楽だったので、新鮮でしたね。
土曜はクラブ、日曜はライブがあるので、夜、ロビーで仕事したいなら平日に限ります。
ロビーではコーヒーやアルコールはもちろん、食事もできます。
テーブルの上にメニューがあるので、テーブルで注文する形式です。
クレジットカード払いの場合は、注文と同時にクレジットカードをスタッフに預けて、帰る時に支払うようです。(食い逃げ対策??)。
現金払いの場合は注文した時に前払い。
マフィンが4ドル、コーヒーが3.50ドルです。さらにTaxとTipが上乗せされて、9.50ドルくらいになります。
僕はこのロビーをすごく気に入ってしまい、かなりの時間をここで費やしました。
客層も高級なオシャレではなく、カジュアルなオシャレな人たちが多い感じです。今っぽい感じのオシャレな人が多い印象を受けました。
ネット好きでファッショ好きで音楽好きなら、このロビーはかなり居心地よく感じると思います。
週末の夕方には、美人なお客さんも増える印象を受けましたね。
僕の目の前にあり得ないくらいの美女が座った時は、仕事どころではありませんでした 笑
エレベーター
ロビーからエレベーターに乗って自分の部屋のフロアに上がる時は、チェックイン時に受付でもらったカードキーを通してから指定のフロアのボタンを押さないと反応しません。
けっこう面倒なのですが、ロビーが宿泊客以外の人も出入り自由なので、このような仕様になっているのだと思います。
逆に、自分の部屋のフロアからロビーに降りる場合は、カードキーを通す必要はありません。
エレベーターのスピードはすごく遅いです。おそらく、エレベーターもかなり古いものなんだと思います。
日本の高速エレベーターに慣れている人は、ちょっとストレスに感じるかもしれません。
廊下
廊下はモノトーンでタイポグラフィーがデザインされています。
廊下にはコンピューターラボがあるので、パソコンを持ってきていない人はここでネット接続できます。
宿泊料金
エースホテルNYには部屋の広さに応じていくつかのタイプがあるのですが、僕が宿泊したのは「SMALL」という小さな部屋です。
宿泊予約はホテルズドットコムでしました。
宿泊料金は以下の通りです。
- 2015年1月9日 (金曜日):19,252円
- 2015年1月10日 (土曜日):21,403円
- 税およびサービス料:6,832円
- 合計:47,487円
というわけで、1泊平均23,743円で宿泊したということになります。(47,487 ÷ 2 = 23743.5)
ニューヨークは日本と違い、ホテル税があることは「ニューヨークのホテルは高い!税金(Room Tax)も高い!」に書いた通りですが、ルームタックスが14.375%と客室占有税が3.50ドルがホテル税としてとられます。
そして、宿泊料金は季節によって大きく変わってきます。
観光客が多い季節は高くなりますし、僕が行った1月のように観光客が少ない季節は安くなります。(1月のNYは寒いので、わざわざ観光に行く人は少ないんです。)
試しに、ホテルズドットコムとエクスペディアで7月1日の予約を今日(6月2日)してみると、それぞれの部屋の宿泊料金は以下のようになりました。(税別価格)
- BUNK BED(2段ベッド):??
- MINI(ミニ):29,832円
- SMALL(スモール):32,328円
- MEDIUM(ミディアム):38,569円
- DOUBLE(ダブル):44,810円
- LARGE(ラージ):51,051円
- LOFT SUITE(ロフト スイート/4人用):107,220円
- BUNK BED(2段ベッド):売り切れ
- MINI(ミニ):28,606円
- SMALL(スモール):30,999円
- MEDIUM(ミディアム):36,984円
- DOUBLE(ダブル):42,968円
- LARGE(ラージ):48,953円
- LOFT SUITE(ロフト スイート/4人用):102,813円
どの部屋もエクスペディアの方が安いですね。1200〜4400円くらいの差があります。
ところで、一番小さな部屋はミュージシャンのために作ったそうです。ミュージシャンはお金に余裕がない人が多いから、バンドでシェアできる部屋を作りたかったとアレックス・カルダーウッドは語っています。
だから、ウェブからはBUNK BED(2段ベッド)の部屋が申し込みできないのかもしれません。
僕が泊まった客室(部屋)
では、僕が泊まった部屋を詳しく紹介したいと思います!
これが部屋のカギです。カードキーですね。ロビーからエレベーターに乗る時も、このカードキーを指してから目的のフロアのボタンを押します。
エースホテルはまるでニューヨークにあるアパートで暮らすような感覚で過ごせる部屋でしたね。
ホテルの部屋というよりは、自分の部屋って感じです。ニューヨークのとある場所にあるアパートのワンルームみたいな。
壁にはアートがあって、部屋ごとに違うようです。
バスローブはホテルで購入できます。
左にあるのがラジオで、右はセキュリティボックスです。
このラジオは「SANGEAN」というメーカーのラジオですが、初めて見ましたね。
アンティークっぽいデザインがエースホテルの雰囲気に合っています。
ワインもありますが、もちろん有料です。
小さな机とテレビ、そして冷蔵庫があります。
冷蔵庫はイタリアの「SMEG(スメグ)」のもので、50年代のテイストを再現したデザイン冷蔵庫です。
冷蔵庫の中には飲み物類がたくさん入っていました。
お菓子や軽食も揃っています。
これが室内の飲み物・食べ物の料金表です。
ドリンクはかなり割高と思いましたね。まぁ、どこのホテルでも一緒ですが。
真ん中の「FRED」というのがミネラルウォーターなのですが、なんと8ドルです。。1ドル120円計算だと960円です。。。
パッケージのデザイン性は高いですが、別に特別な水ではないですし、量もそれほど多くありません。
アメリカでは「1oz=29.57ml」なので399mlです。(13.5 × 29.57 = 399.195)
ミネラルウォーターもジュースもセブンイレブンやスーパーで買えば、日本と変わらない値段で購入できたので、ホテルの室内にあるものには手を付けませんでした。
洗面所とトイレと浴室です。
洗面所も浴室も1つ1つのパーツがアンティークでオシャレです。
最初、よく分からなかったのですが、お湯の温度は蛇口を回す量で決まります。
お湯の温度がぬるければさらに回します。回しすぎて熱過ぎたら逆に回せばOKです。
シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュと揃ってます。これはホテルで購入できます。
「石鹸はどこにあるのだろう?」と思っていたら、これが石鹸でした。なんか、チョコレートみたいな石鹸ですね。これもホテルで購入できます。
ドライヤーももちろんあります。
僕が泊まった部屋は窓から見える景色は残念な感じでしたね。。
アイロンかけもできます。
靴磨き、シャワーキャップ、爪ヤスリ、綿棒なども揃っています。
NYはけっこう雨が降るので、靴磨きはありがたいですね。
The Breslin BAR & DINING ROOM
ロビーから直通で「The Breslin BAR & DINING ROOM」に入ることができます。
店内は相変わらず暗いです。。朝食を食べに入ったのですが、朝の爽やかな明るさは全くありません。
店内にはバーカウンターもあります。
店内が暗すぎて、スマホで撮影するとノイズが凄いですね。。
ブランチメニューです。
僕は「CARROT & GINGERBREAD PANCAKES」を注文することにしました。
パンケーキが15ドル、コーヒーが3.50ドル、Taxが1.64ドル、Tipが3.33ドル(18%)で合計23.47ドル。
1ドル120円計算だと2,816円です。
これで2800円は高いですよね。。味も特別に美味いとは思わず、普通でしたね。
The Breslin BAR & DINING ROOMはとにかく店内が暗いので、スマホ画面を見るにはいいですが、本を読むにはちょっとつらかったです。
「もう一度、ここで朝食を食べたい」とは思わなかったですが、もしかしたらディナー向けのレストランなのかもしれませんね。
もう一度、泊まりたい?
今度、ニューヨークに来た時にも、またこのホテルに泊まりたいか?
個人的にはもう一度泊まりたいと思います!
でも、今度はもう少し広い部屋に滞在したいですね。
部屋ごとにアートも違うようなので、いろんな部屋を試してみるのもいいと思います。
仮に、宿泊はしなかったとしても、ロビーには必ず来たいと思いますね!
僕はここのロビーの雰囲気をすごく気に入ってしまいました^^
どんな人に向いているホテル?
エースホテルに泊まって楽しめる人は「音楽好き」「ファッション好き」「インテリア好き」な人ですね。
男性と女性なら、どちらかと言うと男性向きのホテルだと思います。
カップルでも十分に楽しめますね。ロビーで僕の目の前で韓国人カップルがキスしまくっていましたねからね・・・。
クラブ好きなら土曜日のロビーがオススメです。
音楽のライブを観たいなら日曜日のロビーです。
ノマド的な感じで、カフェ仕事したいなら平日ですね。
宿泊料金もお手頃なので、経済的に余裕がない大学生でも選択肢の1つになり得るホテルだと思います。
週末のロビーでは、現地のニューヨーカーの普段の姿が見れるので、それだけでも体感する価値はあると思います!
関連リンク
- Ace Hotel New York | Luxury Boutique Hotel in New York City
- エースホテル : 日本語
- blog
- NEVERSTOP
- Rudy’s Barbershop
- Stumptown Coffee Roasters
- Project No. 8
- OPENING CEREMONY
- The Breslin BAR & DINING ROOM
- Hotels — Roman and Williams
※当サイトの写真やテキストは著作権で守られています。詳細は当サイトの写真についてをご覧下さい。
COMMENTS